奈良で 「空海寺」 を訪ねた。
10日前、四国八十八ヵ所霊場開創1200年を記念した、岡本光平 甲山寺襖書 「般若心経曼荼羅」 結願法要が無事行われたことへの御礼詣り。
奈良への出張の折りに、何処かで空海さんに感謝を捧げたいと思っていたが、いざ何処に?
奈良へ向かう新幹線の中で検索、たまたま空海寺に巡りあった。
場所は正倉院の北、徒歩5分ほどの住宅地の中だった。
唐から帰った空海が草庵を結び、「いろは仮名」 を作ったとも伝えられる場所である。
いまは再建されている新しい寺に、正直、空海の気配を感知することは出来なかった。
60年に1度しか公開しない秘仏には、空海の時代がとどまっているのかも知れない。
しかし実地に足を運んだお陰で、驚きの事実があった。
空海寺の山号が、「五岳山」だった。
幼き日の空海が境内で遊んでいた74番札所 甲山寺。
75番札所 善通寺は空海が生まれた寺。
空海に最もゆかりの深い、この両寺院の背後にそびえていたのが五岳山だった。