この時期、日本中で桜を見ることは出来るけれど、やっぱり桜といえば吉野山。
三度も行ったけど桜の季節は、まだ行ったことがない。
平安貴族も憧れた花の道、一度は見てみたい。
関東以北の人にとって吉野山は遠い。
ということで岡本光平先生の若き日の作品「吉野」で、滝桜から奥千本を味わって頂きます。
萬朶の桜が山や谷を滝のように覆い尽くす絶景です。
ふりむけば はるをとどめる たきざくら
よしののやまは はなふかきところ(岡本光平)
4日前、群馬県甘楽郡小幡にある「織田氏七代の墓」に寄った。
信長の二男信雄(のぶかつ)から7人の墓が、ひなびた山村の桜の下で光陰を重ねていた。
最高権力者の後継ぎの可能性もあった彼らにとって、この地から思いを寄せる京大阪はどんなに遠かっただろう。
美しく咲く花を見ればことさらに都が偲ばれ、桜散る僻地の境遇には侘しさを覚えたにちがいない。
ここで7代150年暮らし、織田氏は山形天童へ移封された。