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Channel: 思いのしずく
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高野山への道

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京阪百貨店での仕事明け、作家と二人で4度目の高野山に登りました。
和歌山県九度山を朝7時に出発、空海の母公が暮らした慈尊院から約22キロメートルある遍路道を歩きました。
途中に一ヵ所だけ茶屋があるだけで、自動販売機もない、全くの山道なのに驚きました。途中ですれ違ったのは5人だけ。
高野山の僧に聞いたところでは、かつてあの藤原道長や花山法皇、真田幸村も歩いて登った道ということでした。
奥の院には膨大な数の墓石があり、中でも戦国大名の墓は巨大な石を重ねています。
その全てを強力たちが、険しい山道を運び上げたと聞いて、信じられませんでした。
僧兵の力が強かった高野山は信長とも敵対していたため、本能寺の変がなかったら、比叡山と同じ焼き討ちに遭っていた可能性があるという話。
もし焼かれていたら、いまその太さに驚く千古の杉や、空海の墨跡を初めとする数々の国宝が灰塵に帰したことになります。

39歳の作家は7時間で登りきりましたが、還暦の私は膝を痛めて9時間でゴール。
空海が歩いた道を辿りたいという、長年の夢がまた一つ叶いました。

晩は宿坊の西禅院に泊まりました。
西禅院は親鸞が修行した寺でもあるため、真言宗でありながら阿弥陀如来も祀っています。
松下幸之助氏もよく泊まっていたため、菩提寺になっています。

夜9時、闇の中に響く鐘の音を聞いていると、1200年変わらぬ祈りの聖地にいる安らかさに包まれました。


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