讃岐は昔から水不足に悩んできた土地、だから水田より麦の栽培が盛んで、うどん県として有名。
弘法大師空海が雨乞いした逸話もある。
2月から始まった甲山寺の襖プロジェクト「般若心経曼荼羅」36枚は4月に完成。
GW明けにプロジェクト第2弾「現代アート 甘露慈雨」が制作された。
10畳の4間、36枚の襖に般若心経の空と無の世界が書かれた。
その更に奥の10畳間の襖8枚に、極彩色の極楽浄土の世界が出現した。
つづいて襖の上の戸袋の小襖に、甘露慈雨をもたらす瑞雲が墨とシルバーで描かれた。
5月8日、この制作を完成した後に、観音寺ロータリークラブの会合に出席する岡本先生と、観音寺市に向かってクルマを走らせていた。
フロントガラスの正面に新緑に萌える四国山脈の山並みを眺めていると、夕焼けを迎える晴れた空なのに、垂直に立ち上る虹が現れた。
1時間前に描いていた恵みの雨を呼ぶ雲が、この虹に生まれ変わったようで、讃岐の自然が襖の完成を祝福しているような感動の1シーンだった。