Quantcast
Channel: 思いのしずく
Viewing all articles
Browse latest Browse all 577

七七

$
0
0

イメージ 2



5月22日、父親の七七忌を行いました。

父が亡くなった4月4日は、皆既月食がありました。

高松三越の岡本光平展から急遽川崎に帰宅し、通夜に向かう4月8日の朝は、雪が舞っていました。

そして実家のある群馬は、至るところ桜が満開でした。

美術教師であり、画家であった父は、そんな日本の芸術・美術の特質である 「雪 月 花」 の中、旅立ちました。

「美しい 花を咲かせて 知らぬ顔」

父が好んでいた言葉です。

七七忌の法要を行った宝積寺には、生前の父が奉納した絵が飾られていました。

境内に咲く満開の垂れ桜、その中に木霊する般若心経が描かれた油絵です。

この1年、四国八十八ヶ所霊場の寺の襖に般若心経を書くプロジェクトに没頭してきた自分にとって、思わぬ邂逅でした。

数年前、父はミャンマーに小学校を建てる運動を行っていた宝積寺のイベントに参加しました。

父はこの寺の檀家ではありません。

教師を退職後、県立美術館の解説係りをしていた時に、来観者であったご住職さまと出逢い、以来親交を深めてきました。

畳4枚分のパネルに父が大きな幹だけを描き、赤、ピンク、白の折り紙を花びらの形に切り、1000人の来場者が枝に貼るという催しでした。

来年の桜咲く1周忌には、皆さんにお披露目しましょう、と言ってくださったご住職さまの言葉が嬉しかったです。

父が建てた墓には、「絵は愛なり」 の碑が建てられています。


イメージ 1


Viewing all articles
Browse latest Browse all 577

Trending Articles