サンフラワー
太陽のギラギラが怨めしいほど、連日の暑さの厳しさを感じています。昨日まで群馬の実家で過ごしました。少年の頃に泳いだり、魚釣りで遊んだ川が、全く面影を留めないほど変貌しているのが寂しいです。その代わり、家から20分ほどクルマを走らせた丹生湖の辺りにヒマワリ畑が広がっているのを知り、出かけて見ました。一面に広がるヒマワリ畑を見たいと思ったら、ソフィア・ローレンの『ひまわり』やパステル・ナークの『ドクトル...
View Articleパナマ帽
夏の旅にパナマ帽を買った。野球帽以外の帽子を被るのは小学生の時の麦わら帽子以来だから、けっこう胸ときめかせて被った。ところが至って評判が悪い。あらためて街中を見回すと、みな格好良くキメている。何が違うのか観察したら、コーディネートが洒落ている。自分の場合、麦わら帽子をパナマ帽に変えただけで、竜頭蛇尾も甚だしい。盆休みは事務所にこもって読書に勤しもうと、昨日は銀座の教文館へ寄った。レジに置いてある『銀...
View Article作家の姿勢
今日は高橋和先生のアトリエを訪ねて、DM掲載作品の撮影を行った。 若い頃からペルー、ボリビア、メキシコ、スペインを旅しながら描き続けて来た作家のアトリエは、民族衣装や置物に囲まれて居心地が良かった。 その上、旅の話は面白くて、気付いたら5時間も話し込んでいた。 10月に開催する個展に向けて、描き進められている作品たちが頼もしい。...
View Article渡辺雄二 木人形
渡辺雄二 桜夢 3年前の夏、新潟三越で仕事をしていた時に、隣のギャラリーで木と漆の器展を開催中だった木地師 大蔵豊彦氏と面識を得た。 ちょうど同い年だった気安さから、木地師 (きじし) に関して教えを乞うた。 自ら鋼を鍛えて刃を造り、木をロクロで回して器に削り、漆を塗って仕上げる作業を一人でやってしまう仕事だと知った。...
View Article夏の会津行
18・19日にかけて4度目の会津に行ってきた。 今回は 「八重の桜」 によって、さぞかし観光化されているだろうと思って出かけたが、それほど沸き立っているとは感じられなかった。武士の町、いい意味で商売っ気が出ていないところが良かった。 なよ竹の風にまかする身ながらも たわまぬ節はありとこそきけ...
View Article吉野ヶ里
緑陰の風がかすかに秋の訪れを感じさせていた磐梯高原から、炎暑の博多に降り立った。 この日の博多は、めまいがしそうな全国一の暑さであった。 ぬぐっても、ぬぐっても吹き出す汗、たちまちシャツから下着までびしょ濡れになる。 「こんなに汗を流して、タダでサウナに入ったと思えば、この暑さもありがたいでしょ。」...
View Article秩父へ
昨日から待ちに待った涼しい夜が訪れている。西の方で豪雨災害をもたらしている低気圧のせいだが、一方ではヒート列島を冷ましている。旱の地域には恵みの雨、日本海側の地域には恨みの雨、人はただひたすら自然に従うしかない存在と思った。日照りと水不足に耐えていた植物たちの喜ぶ声が聞こえてきそうだ。つい2、3日前まで、寝苦しい暑さの中で虫たちの鳴き声をやかましいくらいに感じていた自分が、窓を開けてひんやり心地よい...
View Article作家の想像力
宮城谷昌光さんが歴史小説の面白さを薦めるのに、早乙女貢 『北條早雲』(文芸春秋社刊) を紹介している文章を読んで、古本屋を何軒も探した。 宮城谷さんのような襟をただした人が、大衆娯楽に徹した早乙女さんの小説を推奨した意外性に興味をそそられた為である。 ようやく手に入れてから6年たって、この夏、読み始めた。...
View Article渡辺雄二木人形展
東北が生んだこけしの伝統を現代に甦らせ、日本人の心のカタチを追求する彫刻家 渡辺雄二先生の木人形展を今日から開催します。 少女たちの愛らしさ、衣装の美しさ、そしてケヤキの年輪が醸し出す時の味わいをお楽しみください。 ■会期:9月5日~11日 ■会場:仙台藤崎 美術ギャラリー
View Article渡辺雄二木人形展 2
仙台 藤崎での 「渡辺雄二木人形展」 にご来場いただきました皆様、大変ありがとうございました。 伝統こけしと現代的創作から生まれた渡辺先生の作品は、ギャラリーの担当者も驚くほど、連日お客様の凄い反響を巻き起こして終了しました。 作家が一番力を注いでいるのが、原材料ケヤキの確保。 日本で一番のケヤキ材で作品を創るために、日本各地を歩いているそうです。...
View Articleトナカイ月
2万年前、原始のシベリアに生きた女性 ヤーナンの物語 『トナカイ月』 を読んだ。 ファンタジーにはあまり興が乗らないと思いながら読み始めたのだが、すぐに物語にのめり込んだ。 大角鹿やオオカミ、マンモスたちの克明な描写、シャーマンを介した動物たちと人間の交流が、大自然の営みの中で繰り広げられていく。 旧石器時代の狩猟採取に生きた人びとを、何故これほどリアルに描写出来るのか感心しつつ読み終えた。...
View Articleかぐや姫
どうして線なのか?線は生き生きしたものを表せるから。ざっと描いたものの方が真実を表せる。 私はそれを「よすが」と言っている。高畑 勲監督が自身の最高傑作という 「かぐや姫の物語」 について語っていた。「創造力を信じて、塗り残しを作る。」「見る人の感情移入を信じたいんだ。」昨夜、アニメーションが辿り着いた先に書の世界を感じさせるニュースの後に、日展書部門の黒い霧が報じられたのは残念だ。
View Article東北魂 2
東北楽天優勝おめとでとう!ほんとに良かった。12月5日から開催される仙台・藤崎 「岡本光平展」 で仙台に行くのが待ち遠しい。 この20年、仙台で知り合った沢山の人々の顔を思い浮かべながら、勝利の瞬間を見つめた。
View Article秋の味覚
すっかり秋ですね。 2ヶ月に及んだ連続7会場がようやく終わりました。体力の限界に挑戦するようなハードスケジュールでした。帯状疱疹まで見舞われましたが、たくさんの方々から応援いただき何とかゴールしました。感謝しております。 最後は山梨県甲府市・山交百貨店での 「守家勤洋画展」。...
View Article永野のり子展
今夏、ロシア・バイカル湖を共に旅してきた画家 永野のり子さんから、旅の記憶が作品になりましたというDMが届いた。 横浜市日本大通りに面したGalerie Paris の個展を尋ねると、旅の間中ずっと活発に取材に明け暮れていた永野さんの元気な姿が待っていた。 その永野さんが小さく見えるほど巨大なキャンパスに、水とも雲ともいえる雄大な世界が描かれていた。...
View Article出来すぎ
仙台の歯医者さん 一番町歯科の桃野先生には、大変お世話になっています。 桃野先生は岡本光平作品のコレクターだからです。 先生のフェイスブックに素晴らしいコメントを発見しました。 コメントを書いた方は白石晋哉医師です。 「11/3は3/11の苦悩をひっくり返して希望に変えた日だね。そして仙台を一番にしたのが、仙一。本当に出来すぎじゃー。」 これを読んだ桃野先生の眼から涙が・・・。...
View Article錦繍かすむ妙義山
あちこち駆けずり回っているうちに秋を味わう間もなく、寒気が日本列島を覆って来ました。 今年の夏、白内障の手術をして視力を回復した父親に、ふるさと妙義の燃える錦秋を見せてやりたいと先週末に帰省しました。 途中、関越道に乗る前に十割蕎麦を食べさせる三芳の手打ち蕎麦屋に立ち寄りました。 すると武蔵野の面影を残す大地にコスモスが一面に咲いていて、打ち立て蕎麦の香りと共に、秋を賞味させていただきました。...
View Article日展
日展に行ってきた。 新鮮味のある若手の作品を楽しみに会場を回った。 田中里奈 「水辺に棲む者達」 昨年に続いての動物シリーズ第2弾。このカバを表現するために、どれだけ動物園に通ったのだろう。何時間、カバと向き合ったのだろう、と想像してしまう。水の動きが生きものたちを生き生きさせている。 日本画部門に回り、2点の作品が目に止まった。...
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