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Channel: 思いのしずく
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人間を練る 山岡鉄舟

年末に宮城県白石市の木人形作家 渡辺雄二先生のアトリエを訪ねた時、書斎に並ぶ本の中で山本兼一 「利休にたずねよ」が目に止まった。この本が直木賞受賞した折りに関心を持たなかったのは、野上彌生子 「秀吉と利休」...

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アララト山 1

前にも記したことだが、ロシアの旅で知り合ったテレビ局の人から、「世界中歩いて色んな酒を味わったけど、自分にはこれが一番だね。」 と教えられながら乾杯したのが 「APAPAT」 だった。英語だと 「ARARAT 」...

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アララト山 2

チャールトン・へストン主役のスペクタル映画 「十戒」 が描く 「出エジプト記」 の海が割れるシーンは圧巻だった。この奇跡が3000年以上も語り継がれてきたことを不思議に思ってきた。単なる荒唐無稽な物語ではなく、何らかの史実が秘められているのだろうと思ってはいたのだが・・・。 「アララト山 方舟伝説と僕」 の中に、明快な文章が載っていた。 モーゼが人びとを 「紅海」...

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アララト山 3

世界の歴史の表面を眺めると、進歩し続ける人間が織り成す華やかな彩りを楽しめる。しかし裏面を覗けば人と人との争い、弱肉強食の動物の世界以上に熾烈な、少しも進歩をせぬまま愚かな営みを繰り返している人間の姿が見えてくる。民族紛争も然り。地球上には様々な悲劇が繰り返し起きているが、過去の負の遺産である民族紛争にどれだけの人が苦しんでいることか。「アララト山 方舟伝説と僕」...

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銀座のミューズ

いま銀座のギャルリ・サロン・ド・エスで開催されている渡辺雄二先生の木人形展を拝見してきた。 この画廊、昨年の秋にオープンしたばかりなのだが、素晴らしい雰囲気で作品を楽しめること請け合いなので、ぜひ足を運んで欲しい。 泰明小学校の真向かい。Space - Galerie Slone de S 1 - Google Sites...

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ヒーリングアート

埼玉県北本市に北里大学メディカルセンターがある。病院でありながら、1700点の絵画を収蔵していて、常時350点を飾っている。「ある女性が “どうしてもこの絵を描いた人に会いたい”...

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神保町散策

年明けから慌ただしい日々が続いた。 午年のせいかやたら駆け足しながら、ときに障害物レースの如きものも飛び越え、なんとか第一コーナーを回り終えた。 その間、息切れしそうになる時も、自身を奮い起たせてくれたのが冲方丁 「光圀伝」。 分厚い750ページを新幹線の中で読みはじめ、名古屋三越の1週間、早起きしてコメダのモーニングセットをかじりながら読み浸った。 読むきっかけは、木人形作家 渡辺雄二先生の...

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相棒

オデッセイ  このたび16年間行動を共にし、地球を3周分とちょっと走った車を手放した。 愛車というのは、愛馬の代わりでもあると思った。 その別れは思っていた以上に、さみしいものだった。 かつて裸一貫からの叩き上げで事業を広げてきた社長に絵画展の主催をお願いし、色々なことを学ばせて頂いた経験がある。...

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西川克己展

  久々に阪急・うめだ本店のギャラリーに出かけます。未来志向型の百貨店を目指して、7年の歳月をかけて建て替え、一昨年の11月にグランドオープンしました。その時にもすぐに見学しましたが、今回は内側から味わうことが出来ます。 西川克己先生は43歳、東京芸大美術学部デザイン科を出た俊才。ヨーロッパ風景を独自な現代感覚で表現した画風が人気を呼んでいます。...

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梅田界隈

大阪駅に到着して、ビルとビルの谷間でしぶとく息づく新梅田食道街に直行。...

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岡本光平展 ひのもとうるわし

  岡本光平展 ひのもとうるわし―日本の意匠、日本の心。―2014年2月28日~3月8日 am11:00~pm7:00  南北3千キロに及ぶ日本列島。亜寒帯から亜熱帯まであり、四季があり、さまざまな花と生きもの、豊かな水が日本という美しい風土をつくり、そして私たちという生きものをつくりました。 菜の花ライブ・印と紙2/28~3/2、3/6~9のpm1:00~7:00 ◆ギャラリー五峯...

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悲しみのクラウン

その瞬間、世界中の人々に浅田真央さんのすべてから、日本文化を陰で支えて来た日本女性の美徳を感じて欲しいと思った。 アスリートとしてはもちろん、人としての素晴らしさ、美しさが泪を誘った。 強すぎるキム・ヨナ選手には、どこか鉄面皮な印象を勝手に抱き、昨日まで応援する気持ちを持てないで来た。 ところが、言葉の力というのは不思議だ。 今日の一言で、彼女のオーラが美しいものに変わった。...

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栄光を支えるもの

ハーフパイプの小野塚彩那選手は天才少女でありながら、ブロンズメダルの陰に様々な苦労を重ねていた。遠征費用を捻出するためのに解体工場でのアルバイトや稲刈りのコンバインの運転もこなして来た。それが最後の最後、最も大事な場面で生かされた。勝負に勝つには練習以外の苦労を味わうことも必要、それが人間の底力を養う。1月の京阪百貨店の仕事の際、ギャラリーの前の万年筆売場に懐かしい人の顔があった。十数年前に絵を買っ...

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皇帝の運命

今年になって、山本兼一の 「命もいらず名もいらず」、「火天の城」 を読んで来たが、前者は徳川幕府の終焉、後者は信長政権の瓦解。大阪でたまたま手にした新刊が、加藤康男著 「禁城の虜 ~ラストエンペラー私生活秘聞~」。今度もまた落日の物語だった。女真族の太祖ヌルハチが清朝を建ててから第12代、最後の皇帝となった溥儀(ふぎ)...

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2014田中里奈 フジサキ展

  第4回 田中里奈 作品展 ~地上に棲むものたち~              ◆会期 : 2月27日~3月5日         ◆会場 : 仙台 藤崎 本館6階ギャラリー         ◆作家来場 : 2月27日~3月2日...

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片岡球子

芸大で日本画を学んだA氏は、定年を過ぎた今も中学校の講師を続けている。 田中里奈展の会場で学生時代を振り返りながら、自身の思い出を語って下さった。 当時、教授だった片岡球子先生が、どれだけ立派な人なのか知らずに学んでいた。 恩師は、画家になる道は険しく困難が待ち受けているけれど、どんなに辛くても続けなさいと、教え子たちに語っていたそうだ。...

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最後の砦

  河北新報によると、〈震災を読む・厳選30冊〉 が仙台市にある出版社の編集者3人によって選ばれ、 発表された。 その中で読んだ本は1冊しかなかった。 杉山隆男・著 「兵士は起つ 自衛隊史上最大の作戦」  あの大震災の前日、3年前の3月10日まで、仙台の藤崎デパートで働いていた。 川崎市へ 帰宅した翌日に大きな揺れを経験し、被災地の人々の逃げ惑う姿に天を恨んだ。...

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離島の本屋

  半月前の仙台、食事会が盛り上がって気が付いたら、深夜0時近かった。 ホテルに帰る途中、灯りが明々と点いている あゆみbooks へ寄った。 昼間は仕事関係の付き合いがさまざまあるが、深夜は全くの独りぼっちなので、この本屋にはいつも救われる。 品揃えも好きで、あっと言う間に両手が本でふさがった。 「棟方志功の眼」 石井頼子 「父 吉田健一」 吉田暁子 「食卓の愉しみについて」 中村 稔...

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棟方志功の眼

  棟方志功は 「左右の襟も裾もポケットの形も違い、ボタンホールが一つしかない背広はとりわけてのお気に入りだった。」 そうだ。 その背広を仕立てたのは上口作次郎。 小学校卒業して宮内庁御用達の大谷洋服店に弟子入りし、技術を学んだ。 「お側に寄ることも許されない天皇陛下の服の製作から、姿を一瞬見ただけで採寸せずとも身体にぴったり合った洋服を作る技を得た」 というから職人技というのは凄い。...

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吉田健一のメリハリ

  セールス稼業をしていると、今日は売れたからと祝杯を上げ、売れなかったら明日への景気付け、それでも売れなかったら景気付けが足らなかったと、、、灯ともし頃になると出張先の居酒屋へ脚が向かう。 そんなアホな毎日の傍ら、酒と食の本を漁って読んできたのだが、たどり着いたのが吉田健一だった。 「酒に呑まれた頭」「酒 肴 酒」「舌鼓ところどころ」(1980年刊行の中公文庫はカバー画が川上澄生という味わい深さ)...

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